10000回目の朝


空に たまった 光を 最初僕はずいぶん

大きな 月だと 思っていたんだよ


物語は 不意に 訪れるもの

目の前の 全てが 翻るような


二人の朝は10000回目の朝だった

不変に変わってく その過程を見せておくれよ


雨に染まった 6月を むかし僕はずいぶん

憂鬱な 月だと 思っていたような


物語を ふいに してしまわないような

目の前の ひとりを 見違えるような


二人の夜は30000回目の夜なので

不変に変わったら その涙も見せておくれよ

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